ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビィ」が実はソニー・クラークの「マイ・コンセプション」を基にしている、それがエヴァンスのクラーク追悼曲「NYC's No Lark」に繋がったという仮説を書きました。二つの曲は冒頭のメロディが同じです。また、「マイ・コンセプション」というタイトルは、「ワルツ・フォー・デビィ」が初めて発表されたエヴァンスのアルバム「ニュー・ジャズ・コンセプションズ」を意識した(対抗した)ものではないか、ということも書きました。 |
ソニー・クラークのフレーズの発音や装飾音が、ミルト・ジャクソンにかなり似ていることを指摘しました。特にブルーノート盤「ソニー・クラーク・トリオ」の「Softly as in a morning sunrise」は、MJQの「コンコルド」の同曲に似ている点が数多くあり(テーマの装飾、アドリブ・フレーズのいくつか等)、クラークはこの他にも「Two base hit」「D&E」といったMJQのレパートリーを演奏しています。またクラークがハイ・スクール時代にはヴァイブラフォンも演奏したこと等から、クラークのルーツがジャクソンである、という仮説を立てました。「ジャズ批評110号」の続きみたいなものです。 |